ソフトウェア開発初心者?


Matzさんのblogから。

では、私はこの家を素人に立ててもらいたいだろうか。現場に行ったら職人がどれもこれも、専門教育も受けていません、
修行もしていません、先月までは関係ない職業でした、とかいうような人の集まりだったら。

私はイヤだ。

が、ソフトウェア開発ではそれに近いことが平気でまかり通っている。
ソフトウェア開発現場には「自称初心者」がたくさんいるし、そのような人でも開発に投入するために「初心者向け言語」が重宝される。


きちんとした教育っていう話なら日本のITリテラシに対しての教育ってもっとどうにかしたほうが良いと思うな。

教育に関しては、経済・金融・IT、この3つが日本の初頭教育からもっともっと導入されても良い気がする。

大半の人が上記3つの領域ではドシロウトのまま大人になって、必要に迫られて独学で勉強してるのが現実なんじゃなかろうか。

初心者向け言語の話と、初心者を教育する話では別口のような気がする。

初心者向け言語がどうこういうよりも前に適切な言語を選択できる人、どの言語でもとまでは言わないがある程度言語の

特性をわかった上で開発者が安心して使える仕組みを作る人、そういう人材の教育が大事なんじゃないかなあ。

初心者言語を使っても、そういう安心して使える仕組みを作る人が多くいれば、問題なく開発は進むように思う。

良いか悪いかは別として。


本当はそんな初心者を現場に投入してはいけないはずだ。
建築業界でもあまり良くない噂を聞くことはあるが、それでもここまでではないはずだ。
ソフトウェアを設計するのに「建築士」のような資格は不要だし、
大工や左官に比べてソフトウェア開発者の技能のありなしを明確に判別する手段もない。

開発費用を値切る顧客、対抗に素人を投入するベンダー、火を噴くプロジェクト、投入される火消し、
まわりの「素人」に足を引っ張られ抑圧ばかり高まる「できる」プログラマ。

まるでババ抜きのようだ。「使えないソフトウェア」を引いて顧客が損するか、「プロジェクト赤字」を引いてベンダーが損するか、
「消耗しきって体調不良」を引いて火消し開発者が損するか。

あとは建築業界をメタファーに出すのはあまり良い比喩ではないと思います。

資格制度とかも話は聞いたことあるけど、そもそもIT業界のパイ(全体人数)が減少傾向にあるのに、

いま資格制度なんてやったらもっといなくなってしまうね。

もっといなくなっても良い仕組みとセットで市場原理として淘汰するっていうのは考えとしてなくはないと思いますが、

すぐに実現できるレベルの話ではないし、そのような健全な流れにもっていくためには

行政も含めてもっと考慮すべき点はあるんじゃないでしょうか。



なんとか全員幸せになれるような方向性を見出せないものなのかと良く考えてしまいます。。。