進化の系譜樹


思わず、表紙買いしてしまった、日経サイエンス.
今年はダーウィン種の起源から150年目だそうです.


ダーウィンが提唱した進化論はDNAの研究とも相まって、今となっては非常に重要な
理論の一つと捉えられていますが、当時は批判も相次いだそうです.
その辺(進化そのものが何故起こるのか、なぜ変異するのかなどは種の起源には明記されていない点)が
的を得たものもあってとても面白い内容でした.


進化論は人間や生物だけに留まらずにテクノロジの世界でも同様です.ここからは僕の理解の範疇ですが.
ほとんどの種別でそのディティールまでみたときに、最も適した種だけが生き残り、そのほかは絶滅へと
追いやられるのは事実です.99.99%は死ぬ、いわゆる多産多死です.
その亜種はほとんどの場合が能力の欠落がみつかりその影響に打ち勝てません.


しかしながら、最も適した種においても、あまりに汎化し繁華した種は、その生存共存へのエッジの部分というか
現況にあまりにフィットしすぎているために、次の環境への適応能力を失いつつあることに気づきません.
そうしているうちに状況の変化にたまたまフィットした亜種が、現在の最適な種が持つ能力から欠落している部分が
補われるような環境にたまたまなっており、そこでまた種の入れ替えが発生します.
この辺は日経サイエンスの図がとてもわかりやすかったです.


人間が作り出すものなので、作り出したもの自体も生物としての人間が持つ原理のようなものからは
逃れられない、そういう印象をもちました.
自然の原理原則はどのような場面・どのような事象においても影響を受けない場面が無いんではないか、と率直に感じました.


P.S.ちなみに人間の進化はここ1万年が今まで以上に進化しているそうです.おそるべし、人間.



asin:B001RQ13CU