IT企業の難しさ・ビジネスモデルの難しさ
あいまいな表現で申し訳ないのですが、優秀なエンジニアにしか出来ないビジネスモデルというのを
http://d.hatena.ne.jp/gothedistance/20080804/1217785959
構築することが最も効果的な解決策だと思っています。僕もそういうことを探しています。
ごーざ先生のポジティブさは良いことだと思うという前提なんだけど、
ちょっと会計観点を勉強中ということもあって少し書いてみる。
簡単に言えば、会計上から見ればIT企業っていうのはビジネスモデルの陳腐化が
早いんではないかというエントリがあったので、ここにご紹介しておく。
元はIT企業のゴーイングコンサーンに関することなんだけど、あまりにリンクしたので。
以下の2つの要因があると考えることができるだろう。
(1)ビジネスモデルが陳腐化しやすく、継続的に収益を上げられない
(2)資産が小さく、担保価値が小さいため、借り入れが難しいまずは(1)について考えてみたい。IT企業の場合は、すばらしいビジネスモデルを開拓したとしても、
実はその寿命が短いのである。技術が基本的にはオープンであり、その基盤も交代が著しいため、売り上げが伸びるのも早いが、
代替されるのも非常に早いのである。そして、「Winner Takes All」と呼んでいるが、1人の勝者と多数の敗者に分かれやすい。(中略)
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMIT2n000004082008
続いて(2)の要因を考えてみよう。ビジネスモデルの交代が著しいとはいえ、バランスシートに担保価値があれば、
それなりに資金調達をして生き延びることができる。ところが、IT系の企業が資金を投入するのはシステムと人の育成であり、
システムは代替技術が出てどんどん陳腐化するうえ、転売価値がないから担保価値がない。人も育成したとしても、
会計上の資産にはならないし、それを担保に借り入れをするのは難しい。
この(2)のところがポイントかな。
IT企業はビジネスモデルの根幹をなしている部分(システム+人)が担保価値を維持しにくいという現実が
あるってことはわかっておいて損は無いと思う。そう考えると、優秀なエンジニアがとかいう前に
IT企業で長期間成立するためビジネスモデルの成立が優先じゃないのかな。本当に難しい話ですね。
元の記事も全文読まれることをお奨めします。